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2011年8月12日 (金)

「近代陶芸巨匠展」開催中。

Mark_nagoya

松坂屋名古屋店では、先月の日本画に続き、今月は陶芸の巨匠作家の作品が大集合!

今回も見ごたえたっぷりですhappy01

まずはじめにご紹介するのはこちら・・・

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 ↑板谷波山「青磁香炉」共箱

板谷波山は、「職人」ではない「芸術家」としての陶芸家の最も初期の存在です。

陶芸家としてはじめて文化勲章を受章し、陶芸家の社会的地位を高めたことで知られています。

品格ある作品と求道的ともいえる生き方は、今なお人々を魅了し、2004年にはその生涯が映画化されたほどです。

この作品はシンプルな三足筒形香炉で、茶道具として珍重された龍泉窯の砧青磁とイメージしながら制作されたものです。

とっても上品な色合いですhappy01

波山は、姿、形、大きさ、彫り方などを少しずつ変えながら、生涯にわたって青磁香炉を手がけました。

つづいてご紹介するのは・・・

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 ↑川喜多半泥子「茶碗 銘『荒磯』」共箱

百五銀行の頭首、津市市会議員、三重県議会議員を経て作陶の世界に入った川喜多半泥子。

「東の魯山人、西の半泥子」と称されるほど、陶芸、書画、写真など、様々な芸術を自ら手がける多彩ぶりでしたが、その中でも主に情熱を注いだのは茶碗づくりでした。

『荒磯』とは、波の打ち寄せが激しい磯のことを指します。

銘のとおり、波の打ち寄せが激しく、海岸が侵食される姿が釉薬で非常にうまく表現されています。

大胆な形もまた、形式にこだわることなくおおらかで自由な作風で知られる半泥子ならではですね。

続いては・・・

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 ↑金重陶陽「備前菱口耳付花入」共箱

備前焼の陶工として、はじめて人間国宝になった金重陶陽。

人気が廃れつつあった備前焼を再興させ、その後も自らの弟子たちを次々と人間国宝に育て上げました。

陶陽なくして近代の備前を語ることはできません。

実は陶陽と松坂屋名古屋店のご縁は深く、陶陽がはじめて展覧会を開いたのがこの松坂屋名古屋店なのですgood

この花入は、非常に人気がある耳付の作品ですが、陶陽の作品には珍しい「菱口」という形です。

半月のような景色になり、片面は肩身変わりのように窯変し、土の色合いなどはまるで古い備前を思わせるような申し分のない作品です。

続きまして・・・

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 ↑富本憲吉「色絵徳利 九谷素地」共箱 昭和18年作

色々な土地に足を運び、独学で技術を身につけることで独自の作陶様式を確立した富本憲吉。

この作品は昭和18年の作品で、裏のサインは八角形で富の文字を囲ってあるのが特徴です。

Photo_6  ←徳利底

日本画家の小倉遊亀は富本憲吉の作品をこよなく愛し、その作品の中にこのような捻り徳利を描いた作品が多く残っています。

「模様より模様を作るべからず」という富本憲吉の名言からもわかるように、彼は古くから伝わる模様を安易に写すことはせず、あくまで自然を写生することで独自の模様を生み出しました。

この作品に見られる模様は「四弁花(しべんか)」と呼ばれるもので、昭和16年頃に庭に咲いていた定家葛(ていかかずら)をもとに創案したものです。

富本憲吉の図柄の中では羊歯模様と並ぶ有名な図柄のこの徳利は、小さいながらも富本らしさが詰まった逸品といえるでしょう。

そして最後にご紹介するのがこちら!

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 ↑荒川豊蔵「梅之繪志野茶碗」共箱 昭和28年作

荒川豊蔵は昭和を代表する美濃焼の陶芸家です。

「志野はあらゆる焼き物の中でも、最も日本的な味わいの深い焼き物」という言葉からもわかるように、豊蔵は志野をこよなく愛した陶芸家の一人です。

また豊蔵は、それまで瀬戸の焼き物だと思われていた志野が実は美濃で焼かれたものだったという大発見をした人物でもあります。

この作品はかなり貴重な逸品shine

昭和28年の作で、昭和52年刊行の「荒川豊蔵自選作品集」に掲載されているのです。

沢山の作品の中から、豊蔵自身が選んだ自信作のひとつ。

桃山時代の志野を思わせるような作品で、やわらかな白い肌に素直な雰囲気の梅の図が描かれています。

自選作品集にはこの人気の梅の図は少なく、希少価値のある作品です。

また、このお茶碗の大きな特徴はその軽さ!

手に持ってみると、志野茶碗とは思えないような軽さにびっくりします!

作品の状態も大変きれいで、“逸品”としてこれまで大切に扱われてきたことがうかがえます。

ブログではほんの一部しか紹介できず残念。。。

これ以外にも巨匠たちの素敵な作品が集まっています。

ぜひ美術画廊へご来場いただき、「逸品のもつパワー」を感じていただきたいですhappy01

<出品作家>

板谷波山、バーナード・リーチ、芹沢銈介、川喜多半泥子、金重陶陽、河井寛次郎、岡部嶺男

濱田庄司、楠部彌弌、三輪休和、中里無庵、藤本能道、三浦小平二、富本憲吉、徳田八十吉

藤原啓、荒川豊蔵、清水六兵衛、小山冨士夫、十三代今泉今右衛門、松井康成、坂田泥華

十三代酒井田柿右衛門、十代三輪休雪、北大路魯山人(順不同)

「近代陶芸巨匠展」

2011年8/10(水)~8/16(火) 午前10時~午後7時30分 *最終日は午後4時閉場

松坂屋名古屋店 南館6階美術画廊 TEL052-264-3383(美術画廊)

 

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